紙おむつは日本国内において年間50~52万トン消費されており、消費された紙おむつはし尿を吸収し4倍程度重量が増加し廃棄量となると年間約200万トンにまでのぼる。
一般廃棄物の紙おむつが占める割合は4.3~4.8%になり2030年頃には高齢化社会の流れもあり6.6%~7。1%にまで増加すると予測されている。紙おむつの処理はリサイクル方法が確立されておらず現在焼却処理にて行われているが、おむつを構成している高分子吸収体は焼却までの過程において他の水分も吸収してしまい焼却の際は通常よりもエネルギーを必要とする。また、おむつの素材(プラスチック等)に関しては輸入頼みとなっておりリサイクルによる素材・資源の循環が必要となっている。
おむつのリサイクルによるメリット
・焼却における可燃ごみの減少によるコスト、CO2排出量の削減
・プラスチックごみの削減
・再生利用による埋め立て処分量の削減
企業側のメリット
・廃棄物処理費用の削減
・環境貢献による企業評価の向上
紙おむつのリサイクルが進むことでリサイクル産業の発展も期待できるが、新たなる設備投資など費用面の負担が大きく採算も取れないことや消費者側での衛生面のイメージがよくないことから全く普及していないのが現状である。
紙おむつをリサイクルした場合、固形燃料の原料やプラスチックの原料あるいは建築資材の原料として使用される。
企業の動向として、
2020年10月にはユニ・チャーム(株)が使用済み紙おむつのパルプを取り出し新たな紙おむつとして生産し2022年に発売すると発表した。世界初の紙おむつの水平リサイクルとして注目されている。
また2021年1月には花王(株)は京都大学と愛媛県西条市の協力の下「使用済み紙おむつの炭素化リサイクルシステム」の確立に向け実証実験を行うことをプレスリリースしている。
紙おむつは木材から作られるパルプが主原料となっております。紙おむつのリサイクルはまだこれからのジャンルではなく未来に目を向けると超高齢化社会が迫っており、おむつの需要は年々高まっているため早急な対応が求められていくだろう。また上記の通りリサイクル紙おむつの発売はもう来年の話となっている。SDGsの推進という世界の潮流に乗り遅れない様にこうした技術の進歩にも目を向けていきたい。
弊社では、環境問題の視点から紙のリサイクルの事業が拡大し、現在では情報セキュリティの面でも機密文書の溶解リサイクルは大切な役割を果たしている。
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